髄膜炎菌に感染するリスクを減らすことはできますか?
※ワクチンを接種しても髄膜炎菌感染症を完全に予防できるわけではありません。
髄膜炎菌ワクチンの接種
髄膜炎菌感染症のリスクをできるかぎり低下させるために、髄膜炎菌ワクチンの接種が必要です。
髄膜炎菌ワクチンは、ソリリス®投与の2週間前までに接種します。免疫抑制作用を有する薬剤を投与されている患者さんには、第1期接種として、最初のワクチン接種から8週間以上間隔をあけて2回目を接種し、その後は5年おきに接種することが推奨されています。
髄膜炎菌ワクチンの接種とソリリス®投与のスケジュール
日頃の対策
髄膜炎菌は、新型コロナウイルスと同様に咳やくしゃみの飛沫で感染します。また、ソリリス®を投与されている患者さんでは、髄膜炎菌のほかにも、肺炎球菌※1やインフルエンザ菌※2、淋菌※3などにも感染しやすくなる可能性があります。
人が多い場所に行く際は注意し、こまめな手洗い、マスクの着用を心がけてください。
また、小児の患者さんでは、これらのワクチンを未接種の場合は、これらの感染症が重症化する可能性があるため、ワクチンの接種を推奨します。
- ※1
肺炎球菌:肺炎球菌はおもに気道の分泌物に含まれる細菌で、飛沫感染により気管支炎や肺炎、敗血症などの合併症を引き起こすことがあります。
- ※2
インフルエンザ菌:インフルエンザ菌は上気道に存在し、飛沫感染により中耳炎や副鼻腔炎、肺炎などの呼吸器系感染症を引き起こすことがあります。特に血清型b型(ヒブ)は小児髄膜炎の重要な原因菌となります。
- ※3
淋菌:淋菌感染症は、多くの場合は無症状ですが、排尿時の痛み、陰茎先端部からの膿様分泌物、膣分泌物の増加および腹部/骨盤部の痛みなどの症状がみられることがあります。