視神経脊髄炎スペクトラム障害(NMOSD)は抗アクアポリン4(AQP4)抗体が関与し、中枢神経のアストロサイト障害を引き起こす⾃⼰免疫疾患です。
アストロサイト障害の発症機序において重要なのは、抗AQP4抗体のみでは病原体が発揮されず、補体タンパク質が共存することで病原性が発揮されることです。
【試験概要】LDH assayによりヒトアストロサイトへの細胞傷害を測定した。抗AQP4抗体は、NMO患者5名の⾎清から精製した。補体の不活化は熱処理によって行った。
ANOVA(ポストホックテスト︓Bonferroni test) にて統計解析した(p<0.05)抗体コントロール︓健常⼈lgG、ネガティブコントロール︓細胞培養培地
【試験概要】GFP発現マウスのアストロサイトに、抗AQP4抗体を含むNMO患者血清及び補体成分を添加するための健常⼈⾎清を加え、タイムラプスにより3時間観察した。
補体C5a濃度は寛解期及び活動期NMOSDの双⽅において増加しました3
CSF︓脳脊髄液
RRMS︓再発寛解型多発性硬化症
*p<0.05(one-way ANOVA)
【試験概要】NMOSD患者7例(寛解期3例、活動期4例)、RRMS患者8例(寛解期4例、再発期4例)、他の神経疾患患者8例を対象として、脳脊髄液中及び⾎清中の補体C5a濃度を測定し、疾患別、もしくは各疾患の寛解時/再発時別に⽐較検討した。