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NMOに特異的な自己抗体である
抗アクアポリン4抗体
(抗AQP4抗体)の発見により、
NMOSDの疾患概念が確立

視神経脊髄炎スペクトラムの概念の成立

  • 2004年、NMO-IgG(抗アクアポリン4[AQP4]抗体)が発見された 1)
  • 2006年のWingerchukらの診断基準までは、視神経脊髄炎(NMO)診断には視神経炎と急性脊髄炎の両方が必須であった 2)
  • 抗AQP4抗体陽性例は、脳症候群を呈することも稀ではなく、脳症候群で発症する場合もある。
    新たな国際診断基準(2015年)では、NMOの総称として視神経脊髄炎スペクトラム(NMOSD)が提唱された 3)
  • 本基準では抗AQP4抗体陽性の場合、他疾患が除外されれば主要臨床症候(視神経炎、急性脊髄炎、脳症候群)のうち1つでもあてはまればNMOSDと診断される。
  • 抗AQP4抗体の有無により患者の治療方針が大きく変わるため、抗AQP4抗体陽性で中枢神経系の病変に由来する症状や徴候を示す患者をNMOSDとして一括りにすることが、実臨床の場では有用である。

1)Lennon VA et al. Lancet 2004; 364(9451): 2106-2112. 2)Wingerchuk DM et al. Neurology 2006; 66: 1485-1489. 3)Wingerchuk DM et al. Neurology 2015; 85: 177-189.

日本神経学会. 多発性硬化症・視神経髄膜炎診療ガイドライン2017, p2, p6. より作成

抗AQP4抗体陽性NMOSDは
女性に多く、
発症年齢の平均は40歳

NMO/NMOSDの疫学的特徴
項目 特徴
性差
  • 抗AQP4抗体陽性NMO/NMOSDは日本では女性が9割を占める。
  • 抗AQP4抗体陰性NMO/NMOSDは男女差が顕著ではない(むしろ男性が多いという報告もある)。
好発年齢
  • 日本人のNMO/NMOSD患者の発症ピークは30歳代後半~40歳代前半。
有病率
  • 抗AQP4抗体陽性NMO/NMOSDの日本における有病率は10万人あたり2~4人(多発性硬化症(MS)の半分以下)。
人種差
  • 黒人で比較的発症年齢が若く、重篤な視神経炎の頻度が高い可能性がある。
  • 英国白人は高齢発症が多く、重篤な脊髄炎を生じる頻度が高い。
  • 日本人はその中間で、視神経炎と脊髄炎の発症リスクはほぼ同程度。
  • 日本人では脳幹病変の頻度が高い可能性がある。

日本神経学会. 多発性硬化症・視神経髄膜炎診療ガイドライン2017. より作成
Palace et al. Brain 2019; 142: 1310-1323. より作成

NMOSDの国際診断基準(2015)

抗AQP4抗体陽性NMOSD

  1. 少なくとも1つの主要臨床症候がある
  2. 抗AQP4抗体陽性(実施可能な最良の検査を用いる。細胞を用いた抗体検査が強く推奨される)
  3. 他疾患の除外

主要臨床症候

  1. 視神経炎
  2. 急性脊髄炎
  3. ほかの原因では説明できない吃逆あるいは嘔気、嘔吐を起こす最後野症候群のエピソード
  4. 急性脳幹症候群
  5. NMOSDに典型的な間脳のMRI病変を伴う症候性ナルコレプシーあるいは急性間脳症候群
  6. NMOSDに典型的な脳MRI病変を伴う症候性大脳症候群

日本神経学会 監修. 多発性硬化症・視神経脊髄炎診療ガイドライン2017. 医学書院, 2017, p318-319.
Wingerchuk DM, et al.: Neurology. 2015; 85(2): 177-189.

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